過ぎ去った日を思う。(愛犬の思い出話)

こんばんは。森のすず社会福祉士事務所です。
今はなき、愛犬との思い出話を書きます。

「森のすず」はビーグルの愛称ということで、事務所名を付けました。ビーグルは集団行動をしてターゲットを追いかけます。よくとおる声で仲間と連携するんだとか。

今日、愛犬の命日なんですよねぇ。なんか、しみじみです。3年前なんですけどね。
写真の犬が、私の愛犬です。名前は「愛犬タロさん」。ビーグルの男子です。15年弱、一緒に暮らしました。
いちおう血統書がついていましたが、なくしました。本名はポールって書いてあったかなぁ。

出会ったのは、神戸の大型ショッピングモールのなかのペットショップ。
なぜなのか、こんなにかわいいのに売れ残ってました。
他の犬が2か月たらずでショーケースに入っていましたが、タロさんは3か月をすっかりすぎて店の隅のケージに。
ビーグルはどうやら吠え声がうるさいらしく、敬遠されてたのかもしれません。
しかし、愛犬タロさんは、晩年までさほど吠えず。
比較的、声に関しては静かな犬でした。

愛犬タロさんは私が大学院1年のときに買った犬で、それから一緒。私の紆余曲折を見ています。
研究に行き詰まった時も、仕事がうまくいかない時も、どうってことないという風にのんびりと寝ていました。
論文を書くときも、受験勉強をするときも、膝に抱っこして一緒にしました。
いまとなっては、いい思い出です。

それはそれは、いろいろと、「犬を飼う」ということから学んだ気がします。

昼間は仕事や学校に出かけていることが多かったので、基本的に愛犬タロさんは昼夜逆転傾向でした。
なので、帰宅してから真夜中、朝にかけて、タロさんは比較的元気。
ビーグルは食欲旺盛なもんで、夜中も2時間前後ごとに「お腹すきました」と冷蔵庫の前で鼻を鳴らしていました。
ほっておくと「わん!!」とか言うんですよね・・・。
近所迷惑なことを考えると、ひんひん鳴き始めたら起きて、ちょこっと食べるものをあげる・・・という生活は、最後まで続きました。

ある意味、15年弱の間、乳児がいるような感じ。
でも実際は、乳児ほど授乳に時間がかかるわけでもないので、その模擬的な感じだったかと思います。
身体はかなりしんどかったのですが、その「しんどい」経験は、私の想像力を補強したように思います。

それでも、顔をみると、可愛くおもうんですよね。
たまにとんでもないことをされると(カバンに穴をあけられたり、靴をかじられたり、横から食べ物とられたり、なんやかんやと・・・まぁ人間の不注意があるので、犬ばっかりが悪いわけではないのですが)、イラっとすることもあるのですが、それでもトータルで考えると、可愛い!!!というのが、断然勝つわけです。

でも、イラっとするときはありました。
人間の感情って、自分の体調や状況によって、イライラの沸点はずいぶん変わるものです。

その点、犬って安定してたなぁ…とおもいます。タロさんは、精神的にはとても安定していて、私よりもある意味大人な存在だったかもしれません。

いずれにしてもですね、いなくなって3年経つのですが、愛犬に教えられたことは今でもいろいろと気づきのベースになっていますし、ありがとうと言いたい気持ちがあります。

虹の橋のたもとで会える時がきたら、なんて声をかけるかなぁ。
「うわあ、タロさん、ひさしぶり。元気やった??」
そんな感じでしょうか。

それまで、私は私で頑張っていきたいと思います。

■タロさんに教えてもらったこと

①ふと置いておいたものが食べ物であれば、それは次の瞬間に持っていかれます。のんびりしているように見えて、実は虎視眈々としていたことに驚きです。「のんびりしてても、気を抜くな、チャンスは突然くるぞ」という気持ちで生きてるんだろうなと思いました。

②私の機嫌が徹底的にわるいとき、愛犬タロさんはいなくなります。だいたい、玄関先で寝ころんで、私がおちつくまで離れて様子を見ています。「距離を取る、時間をとるのは、落ち着く方法」ということでしょうかね。

③ペットホテルに預けたことがあるのですが、一晩中鳴いていたそうで出禁になりました。その後、私が宿泊の仕事に行くときにはご飯のお世話は人に頼みました。「一人でいても、家が一番いい」と思う気持ちがあったんでしょうねぇ。

④寝転がっているときに抱っこすると、完全に脱力していました。別の犬を抱っこすると、必ず体のどこかに緊張があったのですが、愛犬タロさんは見事なまでにグデングデン。そこまで信頼してもらえている(たぶん)ことには、飼い主として嬉しい限り。でも、実際はそこまで人を信頼するってむずかしいことで、人間同士だとなかなかそうはならないだろうな、と思います。

⑤最後3週間ほど、介護のようなことをしました。もっと快適に、いろいろしてやれたように思います。そんな展開は想像していませんでした。命はなかなか思うようにはいきません。

 

感謝してもしきれない出会いと暮らしがありました。
出会うということは、別れがあるということかもしれませんが、出会って過ごす時間があるということは、とてもありがたいことです。

ありがたいことだなぁ、と思って、明日もがんばろう!