こんにちは、森のすず社会福祉士事務所です。
「森のすず」というのは、森に響く鈴のイメージなのか「きれいな名前ですね」と言っていただけることがよくあるのですが、実は・・・。
「犬」なんです。
ビーグル犬の愛称らしいのですが、ビーグル犬にちなんでつけています。
愛犬が、ビーグル犬だったもので。
可愛かったんですよね、愛犬。
愛犬の話はまた別の機会に書くとして、今日は「意思決定支援」の話。
今の福祉の相談援助は、一言で言おうとすると「意思決定支援」なんだと思っています。
意思決定は、朝起きてから夜寝るまで、場合によっては寝ている最中も、絶え間なく生活のなかで行われています。
そういう話を、私は大学の時の「経営意思決定論」という授業の中で聞きました。
意思決定は、生活の中で毎日無数に行われ、その一部として仕事の中でも行われ、組織経営に役立てられている…その意思決定をどう的確に行うか、その為には何が必要か?というのが、「経営意思決定論」の話です。
もうかれこれ、20年以上前の話になりますが、大学1年(たしか)で学んだ、専門必修科目のその授業は、後に福祉の道に進むことになってから、とても役立つものだったと思います。
大学の授業の話をもう少し続けると、私は商学部の出身で、とくに「マネージメントサイエンス」を専攻する学科に所属していました。
意思決定は、オペレーションズリサーチ(OR)の領域にもつながり、人間の社会の中での活動のあらゆるもののスタートであり、キーであり、大切なものなのだと思います。
そうです。意思決定は、それが行動のスタートなのですが、その前には準備、調査、確認が必要で、その為には情報が必要であって、情報を得るためにはデータが必要・・・。そんな風に、意思決定のためには、それをさせるための根拠となるものが必要です。
つまり。
意思決定をきちんとするためには、準備として、データを集め、情報を得て、それを精査し、確認し、そこから予測したり比較したりして、自分の思い描く結果をもたらすであろうものを選択する、という過程が必要です。
そのそれぞれに、それぞれの学問が成立しているほどのものですが、でも実際のところ、生活の中での意思決定は、ほとんどが無意識に行われ、多少悩むことがあっても「まぁ、これかな、なんとなく」というものが多いのが実際です。
でもその、「なんとなく」選ぶことができるのは、その背景には、その人に経験や知識や常識が備わっているからできている場合も多いものです。なんとなくでも、「良い」と思うものを選ぶ根拠は、その「良い」を選び出すならかの基準があるわけですから。
意思決定支援は、経営の中でも、生活の中・・・すなわち福祉としてのかかわりの中でも、方針としては、変わらないと思います。
今の状況を見極めること
必要な情報を集めること
未来の可能性を予測すること
そのうえで、どれを選べばどうなるかを、考えること
それを踏まえて、最善を提案すること
この「提案すること」までが意思決定支援だと思います。
そして、提案があるとはいえ、最終的にどうするかを決めるのが「意思決定」であり、それはそれをするべき人が行うものです。
会社の場合、意思決定は、経営者や株主などの意思決定の権限を持つ人たちの仕事。
意思決定支援は、会社経営状況や業界動向や社会の情勢などの情報を集め、意思決定に役立つ形で提示する社員や顧問やコンサルの役割。
日常生活の場合で、福祉的な支援が必要な人の場合、意思決定は本人。
意思決定支援は、相談援助担当者らの役割。
いずれにしても、「選び決定する」だけの根拠を提示する必要はあります。
『これにしたほうがいい!絶対いい!これを選んで!!』と思うものがあるのであれば、それに心動かされるようなプレゼンは、経営意思決定についても、生活意思決定についても、どちらにも大切だと思います。
ということで。
一年の始まりに、再確認。
私は、社会福祉士で、相談援助の専門職です。
シッカリ話をきいて、状況を理解し
さまざまな情報を得て、将来を考え
専門職としての提案やリスクの予見を説明します。
何が本当に最善なのかは、ひとそれぞれです。
一緒に考え、一人ひとりの価値観や人生観にあったものを選びましょう。
必要に応じて、選びなおしもしましょう。
中心になるべきは、ご本人です。
今年一年、相談者さん、クライエントさんと、ともに歩む社会福祉士として、お仕事していきたいと思います。