日: 2019年3月20日

防災と福祉と地域。つながりたいの第一歩は、理解から。

おはようございます。森のすず社会福祉士事務所 社会福祉士の森保です。
いいお天気。
 
私は本日、防災関連の仕事Dayです。
 
さて。
福祉と防災の話をするとき、地域とのつながりは外せません。
例えば、日ごろは介護保険や障害支援サービスでしっかり体制を作っていても、震災や水害が発生すると、みんな被災者で通常のように駆けつけることなんてできないですから、そんなときは隣近所で力を合わせるしかありません。
 
しかし、介護あるあるの話ですが、例えば生活に支障がではじめたおばあちゃんがいたとして、それまでは近所の人がゴミ出しを手伝ったり、買い物をしてきてくれたり、なんやかんやと助けてくれていたのが、介護保険でサービスが入り始めるとそういう縁が消えてゆく・・・。
近所の人からすると、「よかったよかった、あとはプロのひとに任せておいたらええわ、余計なことせんほうがええな」と思うのかもしれません。
とりあえず、いわゆるインフォーマルサービスを使い始めると、そればっかりになってしまう、というのはよくある話です。
 
その状態で、いざ何かが起こった時は、インフォーマルサービスに囲まれていた人は、地域の人との縁は遠くなってしまって、「あのおばあちゃん、助けに行かな!!」と思ってもらえる可能性はグンと減っていることでしょう。
 
というわけで、今更ながらな気もしますが、改めて、地域で防災を、福祉も交えた活動が始まっているわけですねぇ。
 
さて。ところで。
認知症や障害があるということは、誰にでもなる可能性があるものの、当事者や家族にとっては、気にする場合は気にする話です。
いくら認知症カフェを開いてみても、やはり参加される人数は低迷していて、当事者がいない認知症カフェっていうのはよくある話です。
地域で、自分の健康状態や判断力理解力の状態をオープンにして生きていこう、というのは、やはり初めに大きな勇気がいることなのかもしれません。
 
だって、カミングアウトしたら、何か言われるかもしれないし、何か思われるかもしれないし、なんだかな・・・・という思いはあるかもしれません。
あんなにしっかりした人だったのにね、みたいな。
 
周囲の人に自分の、センシティブな情報を知られるというのは、個人情報保護の感覚がある程度身に付いた今の時代には、なかなかつらいことかもしれません。
 
というわけで、防災と福祉については、最終的には地域で助け合って生き延びられるように、というのを目指すわけですが、やはりそれは日ごろからの地域啓発活動の延長線上に成り立つものなんだな、と思います。
特に認知症に関しては、「認知症になっても住みやすいまちづくり」のような活動は全国で展開されていますが、認知症への偏見や無関心を失くすよう、これからも取り組んでいく必要があるなぁとおもいます。
地域での理解が深まれば、自分の病状や状態を地域の人にオープンにして、「こんな支えが必要です、こうしてもらいたいです」というのが言いやすいと思うんです。
気軽にそういう話ができて、認知症があってもなくても、障害があってもなくても、生活に不便があってもなくても、お互いを知って認め合える社会になると良いと思います。
そういうわけで、来年度もまた、認知症啓発活動は継続していきますし、防災と福祉の活動も頑張っていかねば!とおもいます。
生活にはいろんな場面があり、平時も非常時も、日ごろの生活の上にあるもの。
日頃できないことは、非常時にだけすることは難しいし、非常時に繋がれる状態は平時からも繋がっていられるもの。
今の時代にあう繋がりを、築いていけるといいですね。