9月は認知症啓発月間でした。

9月は9月1日の防災の日をはじめ、いろんな啓発日や記念日がありました。

そんな中、私が注目しているのは、防災の日とともに、9月21日の「世界アルツハイマーデー」および9月が認知症月間であること。

世界アルツハイマーデー(9月21日)は、国際アルツハイマー病協会(ADI)が認知症への理解をすすめ、本人や家族への施策の充実を目的に1994年に制定。また9月を世界アルツハイマー月間として世界各国で啓発活動を行っています。(公益社団法人 認知症の人と家族の会 Webサイトより引用)

認知症への認識は、きっと変わってきていると思います。
私は、認知症の人と家族の会の世話人として3年目の活動をしていますが、ずっと以前から活動を続けていらっしゃる世話人の話を聞いていると、ずいぶんと理解が進んできたとおっしゃる方が多いです。

例えば、啓発活動でチラシを差し出したとき。
最初の頃は手に取ってくれる人は少なかったけれど、最近は笑顔で受け取ってくれ、時に立ち止まって声をかけてくださる方が増えてきました。

私は同じく3年目、姫路城をオレンジ色にライトアップする「ひめじおれんぢプロジェクト」で活動をしていますが、啓発物を受け取ってくださり、伝えたいことの大切さを理解してくださる方は最初からいらっしゃいましたし、年々増えているようにも思います。
そして、そもそも、ひめじおれんぢプロジェクトの、姫路城をライトアップするための費用は、地域住民や地域の企業だけの力であり、補助金や行政の予算からは出ていません。
それができる土台があるのは、それまでに、コツコツと啓発活動を続けてきた人、病気への理解や介護への理解を、なかなかそんな理解が得られなかったころから続けてきた人達がいるからなのでしょう。

認知症は、今のところ、薬や外科的な治療で完治ができるものではありません。

これからも安心して暮らしていく為に有効なのは、生活習慣病の予防にも共通するバランスの良い適度な食生活と、楽しみがあり人と交流し、社会の中で活動して暮らしていくことなど、今までも繰り返し言われてきたことです。

ICT機器や設備の進化により、いろいろな工夫ができるようになりました。
認知症そのものへの理解も、きっと、ずいぶんと変わってきたとおもいます。
そのどちらもは、まだまだこれからも前へすすむことでしょう。

9月は認知症月間でした。
今日が9月の最終日。

でも、認知症啓発は一年を通して、これから先もずっと、地域づくりや人の暮らしの向上と幸せを追求し、続いていくものです。

また明日からも、私たちがどんな健康状態になっても、経済の状態になっても、絶望することなく、夢と希望と楽しみを得ながら、生きていける社会になりますように。
社会福祉士としても、一人の住民としても、すべきことは多いなぁと思います。

10月からも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

(社会福祉士 森保純子)