好きなものを食べたい~食と身体と心の健康とのバランス~
こんにちは。森のすず社会福祉士事務所 森保です。
10連休も過ぎ去り、平日が続いています。お元気ですか?
もっと休みたかったな‥‥とか、休めなかったな‥‥とか、いろいろ思います。福祉業界の方、きっと10連休の間もお仕事されていた方が多いと思います。
お疲れさまでした。
連休中、おいしもの、食べられましたか?
休みじゃなくても、せっかくだから、おいしいもの食べよう!っていうことで、連休なのに休めない気持ちを紛らわせた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
もっとも、お祝いムードの今回の連休、「令和」にちなんでごちそうとか、子どもの日もありましたから、節句のお食事とか、おいしいものを食べる機会も自然と多かったのではないかと思います。
「食べる」って、生きていることそのもの。
「食べる」って、それが楽しめたら、幸せそのもの。
好きな人が、おいしそうに食べている姿をみるのは、とてもうれしいものです。
そして、自分も「あぁ、おいしいねぇ!」って一緒に喜べたら、なおさらうれしいものです。
田舎に帰ると「食べろ食べろ」と、いくらでも出してくる両親や祖父母をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
「食べる」ということは、食べさせる側にも幸せな気持ちを呼び起こすものです。
が・・・
食べ過ぎると身体を壊します。
食べ過ぎによる一時的な腹痛や胸焼けは、治るとケロッとしてまた次の食事を楽しめますが、特に生活習慣病が発症すると、食の楽しみは大きく制限されることになります。
高血圧な状態が続くと、塩分は減らしましょう・・・ということになります。
血糖値が高い状態が続くと、食べ過ぎはダメ、甘いものもダメ、白米たくさん食べちゃダメ、野菜たっぷり、魚もしっかり、油物はひかえるように!と、たくさんの注意書きが出てきます。
特に、若いころからよく食べよく飲み・・・という状態であると、年を重ねてきたころにはすっかり生活習慣病ということになりかねません。年を重ねる前に、糖尿病を発症した、高血圧になって薬を飲み始めた、という方も珍しくはありません。
そうなると、食べることを、楽しみの一つにはしにくくなります。
で、こういう話をすると、大抵は「生活習慣を見直しましょう、運動しましょう、野菜と魚中心の地中海食を腹八分目にもならない程度に食べましょう」みたいな話になります。
たしかに、大事なことです。
生活習慣病を予防することで、血管も健康を維持できるし、そうすれば脳血管性認知症の予防にもつながるし、糖尿病を予防すると、腎臓も守れるし、生活習慣病にならない生活を心掛けるのは、とても大切!
階段のぼりましょ、1駅歩きましょ。
野菜と魚中心にシフトしましょう。たまにはお肉もね。
甘ったるいのは、やめといたほうが・・・
大切です、生活習慣病の予防!
医療費の削減にもつながります!!
しかし、今日考えたいのはそうではなく、『でもやっぱり、食べることは、人間が生きることそのものであり、生きる楽しみの一つでもあり、生きる目的の一つである』ということ。
お祝いの席には、豪華なご飯!
好きな食べ物、ケーキも出たりして。
「うわぁ!すごーい、ごちそう!」って喜ぶ顔を見るのもいい。
「食べる」は喜びの表現にも繋がり、喜びの実感にもつながるんだと思います。
とはいえ・・・
特に糖尿病は、たしかに甘く見ると合併症を起こし、患者さんはかなり辛い状態になる可能性のある病気です。なので、糖尿病になったら、ある程度の食事の我慢は大切なことだと思います。エネルギー量の調整も大切だと思います。甘いものをやめることも、お酒をやめるのも、病気を落ち着かせるには必要なことなのでしょう。
私の周りにも多いですし、私も予備軍です。
余談ですが、私、どう頑張っても、LDL(悪玉コレステロール)が基準値に収まらないんですよね…。1年間、すごく頑張ってみても、多少下がるものの、基準値にはまだまだ…
ただ、「だめ!」ばかりにつながると、いったい何のために・・・と思う気持ちも出て来るもの。
なので、私は、「どこまでなら、どれぐらいなら、いいかな?」というのを考えたいと思いますし、それが自傷行為ではなく楽しみを増やす要素が強いなら、いくらかは「OK」も必要だと思います。
私は、かなり甘いものが好きです。自分へのご褒美は、はちみつと生クリームを大量にかけたチョコスコーンです。たまに食べます。食べながら、「これ、もし今後糖尿病とかになって食事制限を言い渡されたら、食べさせてもらえないんだろうな・・・」とか、思います。
そう思うと、なんだか、ご褒美のチョコスコーンが、切なくなります。
今から先の人生、好きなものがもう食べられないんだとしたら・・・
一体、何を楽しみに生きていけばいいのか!?!?!?
大きなお皿になみなみと注いだはちみつと大きなスコーンすべてでなくていいから、ふたくちでいいから、年を取って、身体が弱って、介護が必要になってからでも、食べたい。
「おいしいねぇ」って、言いたい。
私はそんな風に思います。
もちろん、何歳の人でも、日ごろの生活習慣病を避けるための、規則正しい生活や食生活のコントロールは大切。欲望のままに食べてちゃダメです。
とはいえ、健康をいつまでも維持できるかどうかは、環境要因や遺伝の要因も大きいもの。自分の力ではなんともしようがない場合も良くあるはなし。
LDLがね、、、っていう話ですよ。ほんとに。
でも、一度だけ、なぜかわかりませんが、LDLの値が基準値を下に外れた結果がでたことがあるんです。なんだったんでしょう。次に図ると、いつものように安定の「基準値超えた高めで維持」でした。あれは何だったんだろう。あれは、本当に私の血だったのだろうか??
でも、どんな人でも、どんな健康状態の人でも、楽しみを持つことはできるし、大切だとおもうのです。
「好きなものを食べたい」という気持ち。
私は、成年後見等を受任する中で、重要視しています。
「好きなものを食べることを楽しむ」ということは、生きていく上での心の健康を維持する要素にもなるし、楽しめる程度に食べるという行動は、食生活を健康なものにする行動にもつながると思います。そのバランスの中で、「おいしいねぇ」と笑える場面ができるといいなぁと思います。
まぁ要するに、私は食いしん坊なので、老後はそういう方向でおねがいします、っていう話です。
『食べる』ということ、ご利用者様と一緒に考えていきたいと思います。