【10連休企画10連ブログ⑤】令和元年、これからのこと・未来のことを考える
こんにちは、森のすず社会福祉士事務所 森保純子です。
令和元年。新しい時代の始まり。幸せ喜びがたくさんあり、平和な時代になりますように。
平成の終わり事からやっている10連休に便乗した10連続ブログは今日が5回目の折り返し、そして令和1日目。『令和元年、これからのこと・未来のことを考える』
良かったらお読みください。
あたらしい時代が始まった。
2019年5月1日 水曜日。
令和元年、初日。
福祉業界にいると、未来のことを考える時、喜ばしいネタは聞こえてきにくい。
2025年問題、2040年問題、8050問題、子どもの虐待の話、大人のDVの話、障害者や高齢者の虐待の話、貧困のこと、触法のこと・・・
福祉を必要とする場面が、例えば社会的に弱い立場にいる人や、課題に直面している人、何らかの支援を必要とする人へのサポートであり、権利を擁護することであるから、どうしても問題面に目を向けようとすると、暗い話題が多い。
特に、少子化と高齢化が進み、人口減少が起る状態になっている日本では、将来を考えた時にどうしても統計的にも、空想的にも、課題が見えて来る。
とはいえ、あたらしい時代の幕開け。
未来へ向かって、前向きに進めるように、明るいほうを探してみたい。
・ICTの進化、ロボットやAI技術の進化と普及
介護業界では、見守りロボットの導入は当然平成の最初には聞いたこともなかった(平成元年には家庭用にPCすら普及していない、ネットもない状態だったし)けれど、技術はものすごいスピードで進化して、見守りやコミュニケーションにロボットが導入されることが増えてきた。今後も、人手不足を補うために、また、人にはできないスタイルのコミュニケーション促進に、ロボットやAIの技術は使われ、身近になるのじゃないかなと思う。もちろん、技術を使うのは人なので、すべてをロボット任せにはできない。道具を導入しても、それを何の目的で使うのか、きちんと意識をし確認をしていないと、特に見守りロボットは、監視ロボットにすぐに変身してしまう気もする。人がどう意識しようと、技術はどんどん進んでいく。どう使うのか、どうすると人がより尊厳を保ち、快適に、楽しく生きていくことに役立てられるのか、考える必要がある。そう思うと、ICTの進化に伴い、いろいろと考えるべき課題は出てくるように思い、単純にその進化を喜んではいられない気もするが、でも、鉄腕アトムのような心優しいロボットが生活の中に登場するかもしれない、と空想すると、未来は楽しそうに思う。
・意思決定と権利擁護
思えば福祉は概念が平成の間に随分と変わった。そもそも、措置として行政が個人の生活にあれこれと決定を下していたものが、自分で決めて契約を行うということが主流となった。それに伴い、契約能力がない人をサポートするための制度として、成年後見制度ができた。制度として枠組みができてしまうと、実際にはその隙間にある状態などでは制度は一部使いにくさを発揮してしまうが、それも少しずつ改善されているように思う。2019年4月からは成年後見制度利用のための診断書様式が変更された。権利擁護も意思決定支援も、今で完璧にできているとは言えないと思うが人が生きる上で守られるべきもの、大切にするべきものとして、日常生活の中での思いを叶え、権利を守ることは、少しずつ認識されているのではないかと思う。たぶんまだ、課題は多い。それでも、それが少しずつ啓発され、自分の意思決定の大切さに気付くこと、未来に備えようとすることが大切だと認識されていることは、これからの時代のためには良いのではないかと思う。後見制度に関しては、任意後見の相談を時々聞く。生活の形態はそう簡単には変わらないから、未来のいざという時にできるだけ備えておきたいという思いを聞く。その方法を検討し、作って行けることも、最後まで自分らしく生きるという方法においては良いものだと思う。
・誰一人とりのこさない防災の始まり・普及
平成を振り返ると、災害については必ず語らずにはいられないところ。私は阪神淡路大震災を神戸の近隣都市で経験した。あれからも、あれ以前も、日本ではいろんな災害が起こっている。備えの大切さは、毎年9月や1月になると聞かれるし、近いうちに起こる可能性が高いとされている大地震に備えて、逃げる準備や逃げてからの連絡を取り合う手段などを考えておかなければならない。ところで、避難してからの福祉的なニーズを持つ方への支援は、福祉避難所開設等で対応するようになっているが、そもそも避難をどうやってするのかについては、どうやら考えてこられなかった。地域の避難訓練に、寝たきりのおじいちゃんおばあちゃんが参加しているのを、そういえば見たことも聞いたこともない。そもそも、避難訓練で、居住地から1キロさきの小学校まで行こう!という大掛かりなものをやっていることも、あまり近所で見聞きしたこともない。いざというときは、個人で家族でなんとかする、というのが大前提なのだろう。とはいえ、昔の大家族時代ではなく、今の核家族や高齢夫婦のみ、高齢単身の世帯が多い時代、やはり災害発生時などは不安な部分もある。逃げ遅れる人がいるのが、これまでのなんとなく諦めと共に思い込んでいた状態だとも思う。しかし、準備があれば、落とさなくてもいい命がたくさんある。無理と思っていた命は、助かる。災害・防災について、そういう取り組みが3年ほど前に大分県別府市で始まり、昨年からは兵庫県でも取り組んでいる。新しい時代は、災害リスクは高まっている時代だけれど、防災の概念も行動力も増すことができる状態にもある。一人ひとりの理解と協力が必要で、力を合わせることができたら、いろいろな可能性は未来へつづいていく。
ざっとこんなところか。
書いてみて、明るい未来といえるのかは、きっと、私たちの思いにゆだねられているように思う。まぁもちろん、いろいろと難しさや、大きすぎて立ち向かえなさそうな気持になるような話もあるのだけれど、それでも、少しずつでもコツコツと。
さぁ、頑張っていこう!!
毎日の中に、幸せや喜びが一つでも多くありますように。
新しい時代に、そんな毎日が続いていきますように。
森のすず社会福祉士事務所は、あたらしい時代の皆様の生活に添えるような、意思決定支援や権利擁護活動に取り組んでいきたいと思います。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。