日: 2019年3月12日

防災と福祉の取り組みのお話

こんにちは、森のすず社会福祉士事務所 社会福祉士の森保です。

昨日は3月11日でした。
8年前の午後、当時私は施設で働いていて、お風呂の当番でした。
利用者さんの入浴が終わり、リビングに戻ってきたときに見た特別番組の内容が、しばらく理解できませんでした。
あれから8年。阪神淡路大震災からは24年。
月日が経つのはあっという間と思う部分もあり、その間に社会が変わった部分もあれば、あまり変わっていない部分もあります。

 

さて、少しだけ、防災と福祉の取り組みのお話を。

私は今年度、「福祉と防災」という分野の活動をする機会があり、兵庫県の播磨町と篠山市での取り組み、そして、福祉職向けの研修に関連したお仕事を経験しました。

最近では、災害が発生したときに、福祉職が活動することの必要性が認識されつつあり、発災時に活動する福祉職チームも存在します。
メディカルチームは有名ですが、福祉職も時には後方で連携を支援し、時には被災者となった方のその都度都度の生活を支援する役割を担っています。

24年前、私は大学生で、神戸市内の大学に通う学生でした。
少しだけボランティアもしました。
当時、私は福祉に関しての知識はなく、災害が起こった時に、日ごろ福祉的支援が必要な方たちがどういう状況になっているのかは、想像することすらありませんでした。
後になって知ったことは、あの震災のときから兵庫県内では社会福祉士会のチームが活動していたということです。
細々とした活動ではあったと思いますが、その必要性に気づいている人はいたということに、後になって知ったわけですが、私ももっともっとこれから災害時の支援について取り組んでいきたい、と思いました。

 

今年度関わっている研修では、福祉職向けの防災力を向上するための講義が行われていますが、その中で印象的なのは、『災害というのは、地面が揺れることそのもので被害がでるわけではない。揺れに耐えられない家がつぶれたり、燃えたり、密集して燃え広がったりすることで、人の命が奪われたりケガをしたりする。災害というのは社会の脆弱性がもたらすものである。』という話。

つまり、『災害は社会現象』。

研修では、日本の社会の移り変わりと災害の発生と被害について、グラフやデータを用いて説明されていますが、確かに水害は日本の経済が向上し土木事業への取り組みが増し、河川工事が行われてきた結果、減少していることが見て取れます。

つまり、社会の脆弱性をできるだけ少なくすることで、命は守れることにつながる、ということですね。
しっかりした建物をつくる、しっかりと家具を固定する、道を広くする・・・、こういうハードの面も大切です。

一方、社会のソフト面も大切。つまり、人そのもの、人と人のつながり、など。

人は一人ではできないこともあります。むしろ、一人でできることの方がすくないものです。
繋がりがあれば、「あの家には、人が住んでいる。」ということがわかります。
どんな人が住んでいて、逃げられそうか否か、何ができそうかできなさそうかなど、人の日ごろのつながりでいざという時につながっていくことがあります。

技術は進んで、強い家や強い建物、強い堤防や強い橋をつくる技術は進んでいると思います。
人のつながりは、個を尊重する時代に入り、隣近所の付き合いは減り、人の家の内情などはよくわからない状況ですが、これからの時代のつながりを築いていくことは大切だと思います。

災害が発生するのはいつ何時かわかりません。
ある程度予想ができる台風などの場合でも、夜間の内にあっというまに状況が悪化することもあります。

福祉の支援は対面式で対人援助を行うことが多いですが、福祉専門職は発災のときに何ができるか・・・を考えると、自らも被災者となり得ることも当然あり(むしろ、同じ地域に住んでいると被災していると考えるほうが自然)、何もできない可能性が高いです。

そうであれば、できるのは事前の準備、防災。
グッズをそろえ、家具を固定し、配置を変え、そして、人付き合いや近所づきあい。
包括的な地域でのサポートは、災害時について考えると、日ごろの地域ぐるみをめざす支援が重要になってくると思います。

そういう意識をもち、そういう支援を展開できるよう、私も取り組んでいこうと思っています。

 

ちなみに・・・
現在、姫路で活躍している福祉職のみなさんと、災害時の支援を福祉職が考える必要性となるきっかけの取り組み実施中。
オリジナルツールも開発中。
近いうちに皆さんにご紹介ができるよう、頑張って作っていこうとおもいます。