災害支援活動を通じて
こんにちは。森のすず社会福祉士事務所 代表の森保純子です。
また、今週、とても大きな台風がこっちに向かって進んできています。
今年の夏は以上に降り続く豪雨、逆向きに進む台風など、今までにもっていた概念を超える自然の力に驚き、その力の大きさと被害に恐れおののいています。
そして、また、台風が・・・。大きな被害がでることなく、過ぎていくといいのですが・・・。
さて、7月の上旬には、西日本では非常に激しい雨が降り続き、中部地方を中心にとても大きな影響と被害をもたらしました。
あれから約2か月がたちますが、被災地域では、まだまだ大きな影響が残り、水害以前の生活に戻ってはいません。
この週末は、豪雨災害の被災地へ、生活の状況ヒアリングの調査を支援する活動に参加しました。
普段、社会福祉士としてさまざまな相談に乗ることはありますが、多くは高齢の方の介護や、障害のある方の支援についての相談が多いです。
生活についての相談は、後見関連や生活困窮などのご相談がありますが、災害で生活が大きく変わった方にお話しを伺うことはあまりありませんでした。
私は1995年の阪神・淡路大震災で揺れを少し経験し、その後には神戸市内で少しボランティアで物資配送のボランティア等を行いました。
また、生活の状況について、友人知人のお話を伺う機会もありました。
震災による被害は、揺れによる倒壊や損傷、ケガ、火災を思い起こすことができますが、水害についてはあまり発想を持つことができませんでした。
今回、大勢の方から、2か月がたった今現在の生活についてお話を伺いましたが、川の水があふれ、家が水に浸かるということがどういうことなのか、想像してい退場に過酷なものでした。
家の中の壁に水があがってきたラインができていて、そのスピードについてお話を伺うと、大量の水が押し寄せるということがいかに危険であったかを思いめぐらせることができました。
また、水が引くまでも時間がかかること、一度水が押し寄せると、たとえ床上までこなくても床下に泥がつもり、その湿気が抜けずに床がぼこぼこになってしまうこと・・・。
ぱっと見て考えつくような、水が押し寄せて退くという簡単なものではありませんでした。
家の床が、どれほど大切なものであるか、畳が濡れるとどれほど大変なことか、床のない家の様子を見せていただくと、水が溢れることがどれだけ生活に大変な影響を及ぼすかがはっきりとわかりました。
住む場所が、これまでと同じように住めなくなり、改修には人手がかかり、費用も莫大にかかり、その間も生活を何とかしていかなくてはならないこと・・・時間は経ち、疲れは溜まり、それでもなんとかやっていかなければならないこと・・・
あの雨は、台風ではなく、本当にとても大量の雨がすごい勢いで降り続き、水かさが増した。
あの、降りやまないのではないかと怖くなるぐらいの雨が、生活を大きく変えた。
雨も、時に恐ろしい顔をして人間の生活に襲い掛かるもの。
災害は、人間の備えと想像を超えて、力をむき出してくるのだと、恐ろしく感じました。
自然の猛威を感じながら、さまざまなお話を聞かせていただきました。
一日も早く、普段の生活が取り戻せますように。
そして、台風が来ようとしていますが、大きな被害なく過ぎますように。
そう願わずにはいられない経験となりました。