2019 認知症啓発について振り返る

今年の、私が関わる認知症支援関係の事業が、たぶん全部終わりました。
今年度としては、年明けに認知症カフェ関連のイベントが2件あります。

一足早いですが、2019年。令和元年。認知症啓発について、自分の取り組みを振り返ります。

 

その1 ひめじおれんぢプロジェクトで、今年も姫路城がオレンジ色に染まりました。

9月21日。世界アルツハイマーデーの日。今年で4回目。
各地でいろんな建物がライトアップされていますが、姫路城がオレンジ色になるのは、地域の団体・個人・企業の協力によるもので、オレンジ色にするために公的な資金は入っていません。お城がオレンジになったからと言って、啓発が進むとか、認知症になっても安心度が増すわけではなく、オレンジ色はシンボル。そして、まだ多くの人が知らない、シンボルカラーです。「なぜオレンジ色になってるの?」という疑問を持っていただければ、きっとオレンジにする意味があるんだと思います。お城のオレンジライトアップに合わせて、日暮れまでの時間ではステージイベントが開催され、多くの方に認知症への正しい理解を呼びかけました。(ひめじおれんぢプロジェクト実行委員会)

(感想)雨や台風が心配な9月下旬。今年も台風到来の予想で、ずいぶん前からこの日は雨予報でした。しかし当日は曇り空で、雨降らず。ステージの高校生吹奏楽部の皆さんの演奏を気持ちよく聞けて良かったです。

 

その2 RUN伴兵庫は、姫路城をゴールに、県内各地・県外からも集合しました!

  11月3日。RUN伴兵庫は、今年で6回目の開催だとか。規模も大きく、参加市町がどんどん増えました。兵庫ゴールは、昨年までの赤穂から、今年は姫路へ!姫路と言えばお城。広い兵庫県。みんなでお城目指して集合しました。午前中は各地の市内で走り、午後からお城目指して集合!駅前から商店街を啓発ウォークをしながら通り抜け、福祉まつりに参加し、お城を背に集合写真の撮影。オレンジ色をあちこちで目にする一日となりました。(RUN伴兵庫実行委員会・姫路実行委員会)

(感想)姫路と言えば姫路城。お城の景色を楽しむ参加者のみなさんの様子を見ていると、いいお天気でよかったなぁと思いました。屋外イベントは、やはり天気に左右されますが、天候に恵まれるとそれだけでとても有難く嬉しいものです。100名近くのオレンジ色のひとの集合は、なかなかの存在感でした。

 

詳しい様子は(外部リンクです)
まいどなニュース 「RUN伴」を知っていますか 認知症の人とともにタスキをつなぎ、地域・社会とつながる列島リレー(森保純子)2019.11.9

 

 

その3 認知症カフェ 連絡・研修会は、ジャーナリスト コスガさんのお話をききました

11月9日。認知症カフェは、たくさん立ち上がっていますが、実際は「当事者さんが来ない」「運営の人が足らない」などさまざまな悩みを聞きます。兵庫県では、3年前から「認知症カフェ連絡・研修会」を年に2回行っています。3年目の今年の1回目は、ジャーナリスト コスガさんのお話から、全国各地の取り組みや、認知症カフェの歴史など、普段なかなか聞けないお話を伺いました。会場にも来ていた「コッシー」くんがかわいかったです。(公益社団法人 認知症の人と家族の会 兵庫県支部主催)

(感想)これまでは医師から認知症についての説明とともに、カフェの意義を語っていただいた2年間でした。今年は、さらにステップアップして、全国の事例を見る機会を作りました。思いのほか、面白い取り組みがあり、「もはや、カフェでないカフェ」があるのを知って衝撃的。サーフィンをするカフェがあるそうで、ほんとうに、カフェですらない・・・。でも、認知症の人とその人の周りにいる仲間たちが、コーヒーを飲んで語るのではなく、サーフィンをしながら時を共有しようという思いなのなら、それこそが、『認知症カフェ』なんだと思います。いい気づきができました。

 

その4 高齢者等声掛け訓練を見に行きました。

姫路市内で開催された、認知症高齢者のお困りな様子を対象にした「声掛け訓練」。相手が認知症かどうかは、街の中でちょこっとであっただけではわかりにくいのですが、困っている様子の人には声をかけたいもの。かけたいけれど、なかなか勇気がでないのも、事実かもしれません。声をかけたけれど、対応できそうにない場合・・・とおもうと、そりゃ、なかなか声をかける勇気はでません。でもそれも、もし、対応方法がわかるのなら、声をかけるのに経験があれば・・・違うのかも。そんなことを想定し、声をかける実際にちかい経験ができた訓練でした。

(感想)やはり、経験することは大切。知識だけで知っているよりも、身体を動かしてみる方が、気づきは多いものだとおもいます。

 

詳しい様子は(外部リンクです)
まいどなニュース 困っている高齢者に声を掛けることができますか…「声掛け訓練」で身につけるセンスとスキル(森保純子)2019.11.24

 

【お知らせ】森のすず社会福祉士事務所では、認知症等でお困りの方に声をかける訓練『高齢者見守りSOS声掛け訓練』を実施するためのマニュアルを作っています。声掛けの模擬訓練ですが、認知症当事者役への声掛けと専門職による助言行うことを想定しています。スタイルは楽しみながら歩き声をかけるウォークラリーに対応できることを考えていますが、基本マニュアルなので、地域やイベントに合わせてお使いください。ご希望の方は、メールでお問合せください。基本的には無料です。当方での資料のカスタマイズや、実際に地域へ出向いてのサポートが必要な場合は、ご要望をお聞かせください。

 

いろいろあった2019もあとわずか。
あっという間に、時間は過ぎていきますねぇ。
終わりよければすべてよし。残りの今年を、楽しみ、活動したいと思います。

 

(森のすず社会福祉士事務所 森保純子)