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今日の独り言。7月12日あさ『登校の送り迎え』

おはようございます。
めちゃくちゃ雨が降ると思ったら、晴れている日は、日差しがさすように痛く、現代の日本の夏は風情というものはないなぁ…と思う今日このごろですが、いかがお過ごしですか?

さて。

『障害ある子の通学、支援制度を 保護者の付き添い「負担大きい」 西宮の当事者団体、市に要望』

という見出しで、神戸新聞に配信で興味深い記事が掲載されていました。
Twitterで投稿したのですが、この記事には興味を示された方が多かったようです。

要約すると、兵庫県西宮市で市民団体が、障害児の保護者にアンケートをとり、学校への送迎の実態や課題から、現在は保護者がやって当たり前になっている登下校時の付き添いについて、通学支援制度が必要だと市に要望した、というもの。

これ、学校や児童のソーシャルワークをしていると、しばしばこの課題に出会います。

保育園・幼稚園は、保護者の送迎が当たり前の世の中ですが、それが一般的な認識は広く共有できているので、保育園への送迎が必要な家庭の場合は、いくらかは融通が利いているかとおもいます。保育園も、早朝から夜までの送迎に対応していたりしますし。

一方、義務教育の年齢になり、学校に通い始めると、特に特別支援学級に在籍している子どもの場合、保護者が登下校に付き添うというのが、当たり前のように求められていることは、よくあります。よくありますが、その実態を知る人は、限られます。

なので、このニュースは、まず、登校の付き添いが求められているのだということを、世間に伝えるのに、大きな意味のあるものだと思います。

登校の付き添いが求められる、ということは、記事の中にもあるように、送迎する保護者の活動時間も制限されます。学校が始まり終わる時間というのは、保育園のように7時台に送っていって、19時ぐらいに迎えに行くということはできず、だいたい8時ごろ、だいたい15時ごろと、働く人にとってはなかなか厳しい時間帯の送迎が必要です。放課後デイサービスを使って放課後の送迎は福祉サービスを使うにしても、朝の制約は、仕事を選ぶうえで大きな制約条件です。

昭和の時代なら、おじいちゃんおばあちゃんが家にいるから対応できたかもしれないし、専業主婦でお母さんが家にいるから対応できたかもしれませんが・・・。もう、核家族、共働きが多くなって何年たっているのやら。令和の時代の家庭には、2馬力で働くことが選択できないのは辛いことがおおいんじゃないかとおもいます。

ということで。

私の個人的な感想としては、当然、障害のあるお子さんの親権は親にあり、世話をするのも親の責任なわけですが、とはいえ、『親がやって当たり前』ということが、どんな影響を家庭に与えているのかは、今の時代の家族や社会の背景を踏まえて、再考する必要があるということ。そして、もちろん今すぐになんでも支援サービスが作れるものではないのだけれど、必要があるということを認識したら、声をあげていかないといけないな・・・とくに、私たち、社会福祉に携わるものとしては・・・と思いました。

家庭の状況は、子どもにも影響があります。経済的な影響もそうですし、親の疲れや体調不良は育児へ影響するでしょうし、親の精神的な不安定さも子どもへの影響は起こり得ます。

学ぶ機会があり、多様な経験をする機会があることは、その子どもの将来にプラスになるはずです。

何にしても、子どもたちの将来のため、今のため。登校を支援する制度があれば、いいだろうなぁと思うことは、多々あります。

 

さて。今週も蒸し暑そうな・・・。気を付けて過ごしましょう。
一週間、どうぞよろしくお願いいたします。

 

◆国試用豆知識◆
高齢者虐待防止法と障害者虐待防止法では、虐待の類型は、身体・精神・性的・経済的・ネグレクトの5類型。でも、児童虐待防止法では、虐待の類型は、身体・精神・性的・ネグレクトの4類型です。児童の場合は、経済的虐待が定義されていません。なお、高齢者・障害者・児童のそれぞれで、通報通告する際には、虐待疑いの段階で行うことになります。虐待の判定は、通報者には求められません。判定は、行政や児童相談所など、いわゆる公的な機関がきちんとした対応ルールにのっとって判断しますので、「もしかして?」と思ったら、通報通告ならびに相談することが大切です。これによって、早期発見早期対応につながります。