読書

読書11:『防災リテラシー 』

今年は読書&記録をやっていきたいと思います。森のすず社会福祉士事務所 森保です♪
2019年の感想文11冊目は→ 『防災リテラシー 』(太田敏一・松野泉共著)

最近、本当にいろいろと災害になることが多い。
この時期は、台風。
来るたびに大型が登場する気がする。

そのうち来ると言われている、大きな地震。
南海トラフ大地震。
最悪の想定をすると、とても大きな被害者や被害家屋数。
想像しようとしても、想像力が追い付いていない気がする。

私たちが知っていること、想像できることは、
多いようで限られているのかもしれない。

そう思ったのは、この本のあちらこちらで。
災害に関するさまざまなこと・・・
たとえば、阪神淡路大震災のこと、東日本大震災のこと、
災害とはなにか、被災するとはどういうことか、
地震お仕組みや基礎知識、津波の知識や避難の方法、
台風と豪雨のこと、火災のこと、
住宅のこと、ライフラインのこと、災害情報のこと、
復興に関すること、エネルギーや地球温暖化のはなし、
原子力のこと、リスクマネジメントのこと、事業継続計画のこと・・・
なんとなく知っていることもあれば、「そうだったのか!」と思うことも。

もし、災害に備えることが、第一に「知る」ということであれば、
この本を読んでみたことで、大きく一歩前進したように思う。

もちろん、それで満足していては、
実際は何も安全は確保されてないんだけれど・・・

中でも「そうだったのか!」と思ったのは『津波火災』について。
本文でも書かれているが、「水があるのに、火災って・・・そんなん、ないでしょ」
と、思ってしまいそうな組み合わせ。
水のあるところに、火災。

しかし実際は、これが起った事例があるとのこと。
そして、原因は以下なのだそうだ。

多くの人に知ってもらいたい。

・津波火災は、タンクなどが津波等で破損され、漏れ出たオイルが流される瓦礫とともに着火されて、火が付いた状態で流れ、広がるもの。

・地震によって、家屋から出火するなどし、それが津波で流されて移動するもの。

・流された自動車が破損して漏れ出たガソリンが、点火したもの。

・プロパンガスのボンベが地震や津波の衝撃で配管から外れ、流れ、漏れたガスに火が付いたもの。

 

だいたい、どれも、思い当たる。
我が家はプロパンガスだし、車のガソリンは早めに満タンにしているし、家屋は木造で流れやすそう・・・

そして、対策は、津波によって流されることや、車からガソリンなどが漏れ出ることの防止、流れている車の電気系統からスパークしないような技術、プロパンガスのボンベから漏れ出ないような技術の確立なのだそう。

 

では、私たちが暮らしの中でできることは?

津波が押し寄せることについては、ある程度、予測や計算ができる時代になっている。
自分がいるところまで、津波が到達するのにいったいどれくらいの時間があるのか?は調べることができる。

できることの一つ目は、津波が来た時に、どれほど時間があるのかを知ること。

次にできることは、どこに向かって逃げればいいのかを確認すること。
土地の高低はどうなのか、頑丈な建物はどこにあるのか、また、そこまでの経路は?
ベストなのは、一つ目の避難所へ逃げた後、さらなるリスクを回避するために、さらに次の避難方法や避難先を書くにしておくこと。

とくに、津波火災に至っては、波は届かない建物であっても、それに火が付けば、火は上へ上へと上がってくる。

上へではなく、海から遠くへ、火から遠くへ、追い込まれない場所への避難は大切なこと。

 

他にもいろいろと、知っておかなければならない知識が書いてある。

リテラシーとは、学ぶ力。
防災リテラシーとは、防災について学び、ただしく避難行動や身を守る行動を行うこと。

準備も大切、いざという時の行動も大切。
その為には、まず知ること。

とても大切。

 

  • タイトル:防災リテラシー
  • 著者:太田敏一・松野泉
  • 出版社: 森北出版 (2016/3/19)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4627452918
  • ISBN-13: 978-4627452916
  • 発売日: 2016/3/19