本の紹介『あんぱんまん』と『それいけ!アンパンマン』

【読書の記録13&14】
みんな大好き?アンパンマンを読みました。
ひらがなの、あんぱんまん1973年の作品。
それいけ!アンパンマンは1975年の作品。
50年位前の作品ってことですね。
1973年に絵本が発行されているので、右側の方が限りなく最初のものに近いあんぱんまんなのかなと思います。
なぜこれを買ったのか。
なぜなら、コンビニで売っていたからだ・・・。
売っていたから買ったと言う話ではなく、なぜ買うことを決めたかと言う話だと思うのだが、アンパンマンは今でも小さな子供たちに人気があります。
まんまるの顔と、たくさんの動物たちが出てくる、困ったものを助けるとか、問題を解決すると言う起承転結がはっきりした。物語は、小さな子供たちに理解がしやすいのでしょう。
ところで、最近のアンパンマンは…最近といってもずいぶん経ちますが、ばいきんまんとの戦いが結構激しいような気がします。
ふと、思い出したのが、アンパンマンは戦うときにアンパンチをするわけですが、これが暴力的でいかがなものかと言うような話。
かといって、喧嘩をしているときに、あんぱーんち!と叫びながらパンチをしている子を見た事は無いのですが、殴る叩くと言う行為が適用やっつける手段として、幼い子供に認識されるのはいかがなものかと言う話なのでしょう。
善良なアンパンマンの行動も、ときには疑問を持たれると言うわけですね。
そんなことを思い出したので、そもそも原点のアンパンマンってどんな話なのだろうと疑問が湧き、コンビニで2冊とも購入しました。
2冊とも話はすごく単純です。
困った状態でお腹を空かせている人や動物に、自分の顔を食べさせると言う同じみのものです。
ただ、驚いたのは、自分の顔をちぎって、さぁこれをお食べ、と言うわけではなく、前のめりになって、体についた首ごと自分の頭を差し出し、好きなだけ食べたらいいよ、みたいな提案をするところです。
かなりシュールです。
そして、首がなくても飛んでいけます。
かなりシュールです。
時々、人と呼ばれているところがあるのですが、人間だったっけと大人の読者は我に帰る瞬間です。
かなりシュールです。
とは言え、最後は、頭がなくなった状態でジャムおじさんの工場に戻り、新しい頭をつけてもらって、また助けに行くと言う話です。
そこは、初めの物語から50年以上経っても変わっていない設定のようです。
この2冊には、暴力で戦わなければいけない相手は出てきません。
敵のような人間ではなく、怪獣のようなキャラクターが出てくる場面もありますが、あんぱんを食べて『甘いものは嫌いなのに』と自滅しています。
単純に正義の味方です。
純粋に正義の味方です。
要はお腹が空いている人の味方です。
でも、アンパンマンの顔食べていいのは、本当に本当にお腹が空いている人だけのようです。
だから、アンパンマンの顔は、人間にとって、最後の砦なのかもしれません。
アンパンマンもそうだし、パタリロもそうなのですが、登場したときにはシュッとしているのに、売れっ子になるにつれ、2頭身に近くなってきますね。
出版社 ‎フレーベル館; 新装版 (2022/7/8)